2021年4月、タダノグループは、社会の一員として製品・サービス、事業活動、社員一人ひとりの行動を通じて地球環境の改善に貢献したいと考え、2050年に「カーボンネットゼロ」を目指すことを宣言しました。「Tadano Green Solutions*」を推進することで、地球環境の改善、脱炭素社会の実現に貢献していきます。また、2021年4月、「気候変動財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明しています。TCFD提言に関する当社グループの対応についてはこちらをご覧ください。
気候変動への取り組み
長期環境目標の設定
グループ長期環境目標としては「2019年度比で2030年に事業活動におけるCO2排出量25%削減、製品におけるCO2排出量35%削減、事業活動における産業廃棄物排出量50%削減」を掲げています。
事業活動におけるCO2削減
気候変動問題は、世界が一丸となって乗り越えていかなくてはならない重要な課題です。タダノグループとしても、地球環境を保全し持続可能な社会づくりに貢献するための取り組みを進めています。
志度工場では2008年に最大出力260kwの太陽光パネルを設置し、生産およびエネルギー使用量の更なる効率化に向けた再編に取り組んでいます。また、「Next Generation Smart Plant ~人と機械が調和し、次世代につながるスマート工場~」をコンセプトに掲げる香西工場では、エネルギー使用量をリアルタイムで把握できるEMS(エネルギーマネジメントシステム)を導入し、2021年に最大出力1,182kwの太陽光パネルを設置しました。両工場においては、エネルギー効率が良くCO2排出の少ないバージ船を利用した製品輸送にも取り組んでおり、モーダルシフトも積極的に推進しています。国内外におけるその他の事業所でも、太陽光パネルの設置やエアコンや照明の節電、社有車のEV化・HV化など、環境負荷低減に取り組んでいます。今後も社会の一員として、地球環境との調和・環境の改善に配慮し、各種取り組みを加速させていきます。
太陽光パネルの設置(香西工場)
太陽光パネルの設置(技術研究所)
バージ船を利用した製品輸送
CO2排出量の推移(Scope 1・Scope 2)
※1:国内全拠点(グループ会社・工場などを含む)が対象。
※2:海外生産5拠点が対象。今後、算定範囲をその他海外拠点にも拡大予定。
※3:グループ売上高を分母とした原単位を表記(CO2:トン/売上高:億円)。
製品におけるCO2削減
建設機械のライフサイクルにおけるCO2排出量は、製品稼働中の排出が大部分の割合を占めています。このような背景もあって、未来の地球を守るために、製品におけるCO2排出量の削減は大きな課題であります。
ラフテレーンクレーン CREVO G5 シリーズでは環境に配慮した新世代エンジン、無駄なエンジン回転を抑制する「オートアクセル」、クレーン非操作時にPTOポンプを停止する「ポンプオートストップ」を搭載しています。また、エンジンを起動せずにクレーン作業を可能にする電動パワーユニット「e-Pack」を欧州、そして日本に市場投入するなど、CO2排出量の削減や、燃料消費量の改善、低騒音作業など作業効率と環境に配慮した操作をサポートしています。その他にも従来のディーゼルエンジンから環境負荷の少ない水素化植物油(HVO)などのバイオディーゼル燃料への対応も積極的に取り組んでいます。
2022年4月には、世界初となる「電動ラフテレーンクレーン」の商品化計画を発表しました。電動ラフテレーンクレーンは、電気の力でクレーン作業・走行を行うことができ、製品からのCO2排出量をゼロにすることができます。今後さまざまな業界・パートナーの支援をいただきながら、2023年内の発売を目指します。
当社グループの製品は、今後GX(グリーントランスフォーメーション)で増加するとみられる風力発電などの建設現場でも大きな活躍が期待されています。社会のお役に立てるよう、今後も環境保全に貢献する製品開発を進めていきます。
e-Pack(CREVO250 G5専用仕様)
世界初電動ラフテレーンクレーンのイメージ
港湾での風力発電設備組み立て
WIND EXPO[ 春 ] 2022 に出展
風力発電に関連するさまざまなステークホルダーとの接点創出、風力発電業界における当社プレゼンス向上、新規顧客との商談獲得を目的に、2022年3月16日(水)~3月18日(金)に東京ビッグサイトで開催された「第10回 WIND EXPO[春]2022風力発電展」に出展しました。
期間中の来場者は4万人を超え、当社からは風力発電に関連する製品・サービスを映像やパネル展示で紹介しました。また、来場者に対して製品の具体的な説明も行い、風力発電業界の方々と良好な関係を築くことができました。
事業活動における産業廃棄物削減
循環型社会の実現に向けて、廃棄物の「3R(リデュース、リユース、リサイクル)」がこれまで以上に重要視されるようになってきました。タダノグループでは、2008年の環境マネジメントシステムISO14001の認証取得を契機に、事業活動における産業廃棄物の削減に取り組んできました。
当社における産業廃棄物の約90%は生産拠点から排出されています。分別の徹底、有価物化推進、部品梱包材の脱プラ推進、余剰部品の有効活用などにより、産業廃棄物の削減を図っています。2021年には、有価物化推進として、廃油のリサイクル化に取り組みました。これまで焼却処分されていた廃油が資源として再利用できるようになりました。
ISO14001の認証取得
分別を徹底する廃棄物置場
余剰部品の販売(アウトレット部品オークション)
産業廃棄物排出量の推移
※1:国内全拠点(グループ会社・工場などを含む)が対象。
※2:海外生産5拠点が対象。今後、算定範囲をその他海外拠点にも拡大予定。
※3:グループ売上高を分母とした原単位を表記(産業廃棄物:トン/売上高:億円)。
その他環境関連情報
※「香川県生活環境の保全に関する条例」に基づいて公表しています。