当社グループは、経営理念「創造・奉仕・協力」及び「タダノグループ・サステナビリティ憲章」に基づき、タダノグループの全ての役職員が人権を最大限尊重するよう、「タダノグループ人権方針」を制定しています。
またタダノグループ中期経営計画(24-26)において、サステナビリティ課題への対応の一つとして「人権の尊重」を掲げています。
当方針・計画にしたがい人権尊重のための取り組みを推進してまいります。
人権尊重に関する基本的な考え方
方針
タダノグループ人権方針
タダノグループは、「創造・奉仕・協力」の経営理念のもと、企業価値の最大化と持続可能な事業活動を行うことで、地球環境の保全と持続可能な社会の実現に貢献し、世界にそして未来に誇れる企業を目指します。このたび、経営理念及びタダノグループ・サステナビリティ憲章に基づき、タダノグループの全ての役職員が人権を最大限尊重するよう「タダノグループ人権方針」を定めます。そして、全ての取引先(サプライヤー)の皆様にも、本方針を理解し、支持していただくことを期待します。
国際規範の支持・尊重
「国際人権章典」及び「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」等の国際規範を尊重し、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき実践します。また、事業活動を行う国・地域における法規制を遵守し、万一、特定の国・地域の法令や慣習によって国際的に認められた人権が適切に尊重されていない場合、国際的に認められた人権を最大限尊重する方法を追求していきます。
事業活動における人権の尊重
サプライチェーンにおける強制労働、児童労働、人身取引等のあらゆる人権侵害を禁止し、その実効性確保の取り組みを推進します。
職場において、能力・経験等を含む価値の多様性を受け入れ、人種・国籍・性別・宗教・障がい・性的指向と性自認等を理由とする差別を無くし、安全で働きがいのある環境を構築します。
お客様と共に発展するために、安全・安心の製品・サービスを提供していきます。
工場や製品が地域社会の皆さまに及ぼす影響を重く受け止め、地域社会の発展に貢献する事業活動に努めます。
人権デューディリジェンス、是正・救済
適切な人権デューディリジェンスの仕組みを構築し、人権への負の影響を特定・評価し、人権侵害の予防と軽減に努めます。人権に対する負の影響を引き起こした、または負の影響を助長したことが明らかになった場合、適切な手段を通じてその是正に取り組むとともに、再発防止体制の整備を進めていきます。
教育
本方針が事業活動全体に浸透するよう社内規程や業務プロセスに反映し、役職員に教育を行います。また、仕入先、販売代理店をはじめとした取引先(サプライヤー)の皆様に本方針をご理解いただき、ご協力が得られるよう努めます。
情報開示、対話・協議
人権尊重の取り組みについて、当社ウェブサイトやその他のコミュニケーション手段を通じて、適切に開示します。人権への負の影響への対応について、関連するステークホルダーとの対話・協議を行っていきます。
株式会社タダノ
代表取締役社長・CEO
氏家 俊明
2024 年 1 月制定
体制
人権啓発体制
当社の人権尊重の取り組みは、コーポレート本部長が統括し、コンプライアンス委員会を中心に推進しています。 具体的には、人権方針の制定、人権デューディリジェンス、取引先様へのアンケート調査、研修・Eラーニング等の推進の取り組みを行っています。
取り組み
人権デューディリジェンス
対応方針
当社は人権リスクを特定・評価するため人権デューディリジェンスを実施し、改善・軽減対応を策定しています。
改善状況については、半期ごとのコンプライアンス委員会で確認を行い、取り組みを推進することとしています。
調査の実施
実施期間:24年1月~24年7月
調査対象:各部門
調査方法:記入表
記入表内容:4テーマ(労働、地域社会、製品、その他)
結果:重大なリスクは見受けられない。なお優先度の高い項目を中心に半期ごとのコンプライアンス委員会で改善進捗を報告することとした。
結果報告:2024年7月開催のコンプライアンス委員会にて報告
特定したリスク
リスク評価により当社において特定されたリスク(優先度が高いものを太字にしています)
創る | 造る | 届ける | サービスする | 全体・コーポレート | |||
開発・技術研究 | 調達 | 生産 | 品質安全 | 営業・販売 | カスタマーサポート | コーポレート | |
ステークホルダー
ともに働く人々・タダノ社員 ・正社員 ・契約社員 ・派遣社員 ・サプライヤー/協力工場社員 ・販売/サービス代理店社員 (外国籍労働者含む) |
●長時間労働等 ●賃金未払い・サービス残業等 ●組合活動の制限・干渉 ●労働環境・設備の不備(安全性、多様性への配慮等) ●あらゆる差別(人種・国籍・性別・宗教・障がい・性的指向と性自認等) ●あらゆるハラスメント | ||||||
●サプライチェーン上での強制労働・児童労働(原材料、加工等) | ●個人情報やその他情報の流出や悪用によるプライバシーの侵害 ●不十分な周知・教育、通報窓口機能 ●不十分な開示 |
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ステークホルダー
顧客等 |
●製品設計不備による顧客や第三者に対する安全への影響 ●製品の悪用や軍事転用による第三者への悪影響 |
●調達品の品質管理不備による顧客や第三者に対する安全への影響 | ●製品生産不備による顧客や第三者に対する安全への影響 | ●品質管理不備による顧客や第三者に対する安全への影響 | ●不十分な説明による誤使用 ●製品の不具合・品質不良・欠陥等、または、製品の不適切な使用による顧客や第三者に対する安全への影響 ●個人情報やその他情報の流出や悪用によるプライバシーの侵害 ●製品の悪用や軍事転用による第三者への悪影響 |
●不十分な説明による誤使用 ●製品の不具合・品質不良・欠陥等、または、製品の不適切な使用による顧客や第三者に対する安全への影響 ●個人情報やその他情報の流出や悪用によるプライバシーの侵害 |
●紛争や非人道的な事象に繋がる懸念がある取引等への関与 ●不十分な開示 |
ステークホルダー
地域社会 |
●地域住民への配慮不足による悪影響 | ||||||
●環境汚染・事故等の突発的事象による地域住民への悪影響 | ●環境汚染・事故等の突発的事象による地域住民への悪影響 | ●自由に居住・移転する権利の侵害 ●不十分な開示 |
取引先様へのアンケート調査
2024年度、サプライチェーン上での人権を含むサステナビリティ推進のため、 グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)が公表している質問表ひな型の人権関連の項目について、 取引先57社(タダノ協栄会および主要取引先:総取引金額の70%以上をカバー)を対象にアンケート調査を実施し、57社から回答を得ました。本調査結果は取引先様へフィードバックし、フォローアップを行っていきます。
質問項目
テーマ | 質問項目 |
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コーポレートガバナンス | CSR推進体制、内部統制、内部通報制度 |
人権 | 人権に対する基本姿勢、人権の尊重と差別の禁止、人権侵害の加担(助長)の回避、地域社会または先住民の生活・文化の尊重ならびに配慮 |
労働 | 労働慣行に対する基本姿勢、雇用における差別の禁止、人材育成やキャリアアップ等に関する従業員への平等な機会提供、非人道的な扱いの禁止、適正な賃金の支払い、労働時間、休暇・有給休暇等の公正な適用、強制労働の禁止、児童労働の禁止、操業する国や地域の宗教的な伝統や慣習の尊重、結社の自由と団体交渉の権利の認識と尊重、従業員の安全衛生、健康についての適切な管理 |
サプライチェーン | サプライチェーンに対する基本姿勢、紛争や犯罪への関与の無い原材料の使用(紛争鉱物への取組み) |
研修
ダイバーシティおよびハラスメント等に関する研修・Eラーニング等を通して、啓発活動を実施しています。
内部通報制度
当社は内部通報制度を設置しています。 内部通報制度の詳細についてはこちら
サステナビリティ情報
当社は、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティ(持続可能性)を巡る課題への対応については、「企業は社会や人との調和の中に生かされている存在」との認識のもと、地域社会・国際社会発展への貢献と地球環境の保全に役立つ事業活動を推進します。